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40代おっさんによるオタクっぽい脳内井戸端会議

Zガンダム 残念なメカニック②善悪の記号

メカニックから感じる”Zガンダムが気持ち悪い”という件 その②でございます。

デザインフォーマットが定まってない点を追求すると『記号』的なデザイン矛盾も指摘したくなります。

つまりは『モノアイ&動力パイプ』『機体色』から来る違和感についてです。

1stガンダムにおける『モノアイ&動力パイプ』は『敵』=『ジオンのMS』=『悪』という非常に分かり易い『記号』でありました。同様にガンダムホワイトベースが『白色』、ザクやドムなどの敵MSが『暗色』に塗装されているのも”宇宙世紀における戦術”ではなく、”製作者サイドが視聴者の理解を促すため”の『記号』と考えられます。

序盤におけるZガンダムは1stの『正義である連邦』VS『悪であるジオン公国』という分かり易い構図ではなく『イデオロギーの違う地球連邦軍同士の内紛』という構図で進んでいきます。原作者は恐らくこの構図を持ってして『1stよりもリアルな舞台設定とメカで視聴者を魅了し1stガンダムを超える人気を!』と意気込んだのかも知れません…

Zガンダム第1話では、地球至上主義を掲げるエリート集団である『ティターンズ』が黒いガンダムMK-2と『暗緑』塗装の『モノアイ&動力パイプ』を持つハイザックを運用しています。

 MK-2が『暗青色』に塗装されているのはティターンズのシンボリックカラーが『黒』、つまりはティターンズが連邦であっても『悪』ですよという『記号』

に他なりません。この『黒いガンダム』は非常にセンセーショナルで当時の記憶にも鮮明に焼き付いています。 演出としては大成功でしょう。

しかし…ハイザック、あれ?

このMSは『暗緑』=『悪』、『モノアイ&動力パイプ』=『悪』という1stからの『記号』を確かに持っていて『ティターンズ』の『悪』属性と被るのですが、『地球連邦軍同士の内紛』という舞台設定を敷いてしまったZガンダムにはあまりにそぐわない、はっきり言えば場違いです。『地球至上主義』を掲げ『ジオン残党狩り』を主目的とし『ガンダム神話』を信奉するエリート集団が『モノアイ&動力パイプ』=『ジオン』然としたMSをわざわざ運用する理由は何でしょう?諸説ありますが『ジオン軍残党への心理的効果を期待しザクIIを連想させるため』というのが一般的な回答のようです。

『納得するための嘘はよくない』。

私なんかは、そんな無理くり捏ね回した理由を考える前に、Zガンダムハイザックが登場した理由は、BANDAIさん『ザクのプラモ売りたい』製作者サイド『1stガンダムのサイド7内でのガンダムVSザクを再度演出したい』の2つが理由だろうとシンプルに邪推してしまいます。百歩譲って諸事情でハイザックティターンズ側で登場させるなら『ジオンを薄める記号』としてMk-2と同じ『暗青色』塗装させて登場させるべきじゃね?とも思ってしまいますね。

 『善』属性の『エウーゴ』のメカニックもまた、アポリーとロベルトが『黒』塗装の『リック・ディアス(←ドムを彷彿させて『悪』記号)』に搭乗していたりと…

メカニックデザインとして善悪の『記号』の統一感を出せてないのがZガンダムから感じる違和感=気持ち悪さの一つなのかなぁ~と考えてみたり( ・ω・)