blog side.O

40代おっさんによるオタクっぽい脳内井戸端会議

旧版WBのハウスルール・アレイモア王国【ライカ市】設定

《旧王朝諸国》アレイモア王国において、王都アレイルに次ぐ第二の規模を誇る城郭都市…ライカ市

 f:id:kappa_take:20170902102936j:plain

カグラルートの終着点であるアレイルから約16リー(64km *1 )に位置する同市は、《西方》北部域、そして遥か彼方の《中原》《東方》からの交易商が行き交う大規模宿場として古くから栄えてきた。 

f:id:kappa_take:20170902101848j:plain

ライカ市は小規模な森が数多く点在する平野内に位置し、高さ2リートに満たない石組の城壁が長径0.2リー(800m)*2 の楕円形に市全周を囲っており、高さ3リート超の堅牢な2つの城門を持つ *3 。国境側に位置する南門は西方様式の美麗な彫刻が施されており、開門時間(日の出~日没)には従兵機と衛兵による警備が行われている。市全体の操兵戦力は、予備を含めて従兵機2騎に過ぎない。f:id:kappa_take:20170901212201j:plain

入市審査

北門・南門ともに役人による入市審査が行われる。商人と認められる者(隊商や自由商人)については市内に入場する際の税を免除されるが、商人以外の旅行者は、税0.5~2ゴルダ程度の徴収と10ゴルダ以上の所持金の確認が行われる。明らかな貧民・過去に追放された者(犯罪者または税滞納者等)・審査中に騒ぎを起こす者は、衛兵により排除もしくは強制労働施設へと投獄されることになる。

なお、入市審査に適わなかった者やライカ市での滞在を望まない場合は、東側に敷設された迂回街道を利用し王都アレイル方面、もしくはカグラルート沿いにデン王国国境へと向かう事が可能である。

人口

定住人口は1万に届かない規模であるが、王都アレイルには交易関係者や旅行者が常時数万人規模で滞在しており、通過点にあるライカ市の滞在人口は2万人規模まで膨れ上がる事が度々ある。

領主

現在の領主は、ゴールオン王家と血縁関係にあるリオザ公である。優秀な官僚機構を率いるリオザ公は、王都アレイルにおける交易品の独占状況を少しでもライカ市へと移管させようと長年腐心している。

商業

アレイモア王国に入国した隊商は王都アレイルで開かれる王家直轄の市(週3日)でのみ交易品を売却する様に定められているが、馬一頭(もしくは身一つ)程度の少量の交易品を扱う商人についてはライカ市でも売却ができる状況が長年黙認されている。交易広場 *4 にて週に3日開催される定期市には、希少な《中原》や《東方》の交易品の入手を目論む自由商人達が集い、自由商人によって持ち込まれた特産品を買い求めようとする旅行者の存在も合わさって非常な賑わいを見せる。また、宿場として常日頃から宿泊施設や飲食施設、馬借等のいわゆるサービス業が盛んなため、市と各種《匠合》の財政は大いに潤っている。

街区

市内は行政街と市民街と東西の旅行者街に区分けされ、市民でない旅行者 *5 による行政街と市民街への立入りは制限されている。

f:id:kappa_take:20170902022001j:plain

行政街

王都アレイルでもそうであるように、大規模な隊商は賓客待遇で行政街の迎賓施設 *6 にて饗される。大規模な隊商が運んできた交易品を一時保管する官営の倉庫群 *7 存在する。

旅行者街

中規模以下の隊商や旅行者は『旅行者街』にて宿泊することになる。旅行者街はライカ市の50%以上の面積を占め、馬借・馬具鍛冶屋・食料品店(雑貨屋)・宿屋・食堂・酒場・娼館・周旋屋 *8 をといったサービス施設が数多く立ち並ぶ。

”西街”

中央大通り西側に位置する旅行者街、通称”西街”は富裕層相手の施設が集中し、貴賓を饗すに足りる高級宿 *9 や装飾品や高級食材といった贅沢品を扱う店舗が多く立ち並ぶ。

操兵鍛冶

旅行者街と行政街には小規模な操兵鍛冶場が1軒ずつ存在する。行政街の鍛冶場は実質的に市が所有する従兵機の専属となっているが、旅行者街の操兵鍛冶はライカ市を訪れる操兵の整備と修理を一手に担い、(日数はそれなりに掛かるが)従兵機であれば完全な修理を、高位の狩猟機であっても応急修理を施すことが可能な様である *10

聖拝ペガーナ・ライカ寺院

市が小集落であったことから存在する聖杯ペガーナ教の寺院。行政街と市民街の間に位置するが、異教徒が多い旅行者との軋轢をさけるために控えめな外観をしている *11 。主に市民街区の住人の信仰の拠り所として存在するが、気功術を用いた医療行為を行う施療院として役割も大きい。

貧民街

意外にも城壁内に所謂”スラム”は存在せず、金を多く持たない旅行者向けの”東街”であっても、王都アレイルよりは余程治安が良い。これは多数の衛兵と市と雇用関係にある山師が旅行者街を巡回し、旅行者同士のトラブルや犯罪者匠合の活動を監視しているためである。

街からあぶれた犯罪者や税金の滞納により退去を命じられた元市民、王都アレイルを追われた貧民らは、北門付近の城壁外にバラックを無秩序に乱立させ不法に居住している。この状態は長年解消されず、次第にスラム化し犯罪や疫病の温床となっている。

北門の閉門時間に間に合わなかったアレイル方面からの旅行者は、強盗や誘拐といった犯罪に怯えながらの一晩を過ごすことになる。

遺構

 あまり知られていない事実だが、ライカ市も王都アレイルと同じく先史時代の遺跡上に建設された小集落から発展した都市である。過去に市内の大規模な土木工事で”継ぎ目がなく水晶の様に滑らかな材質でできた回廊”や”光源不明の灯りが絶える事のない広大な空間”が出土したとの記録がある *12 。市内に10箇所近くに湧き出ている豊富な水源も先史時代の遺構だと言う。

  

ライカ市の主たる施設・セッションに登場させた店舗

f:id:kappa_take:20170902023816j:plain

①領主館(迎賓施設)

②聖杯ペガーナ・ライカ寺院

③操兵鍛冶

④交易広場

⑤官製倉庫

⑥ベップ亭

北門から最も近い”東街”の宿泊施設。最大で15人程度が宿泊が可能な安宿。北門からの「お上りさん」が市内を見渡す余裕も無いまま宿泊先に選ぶため、常に満室に近い。宿は「ベップの親父」と呼ばれる元料理人が一人で切り盛りしているが、宿泊客に食事が提供されるかどうかは親父の気分次第である。

⑦丸豚食堂

”東街”北側に位置する中規模の食堂。高級店ではないが、料理人の腕が良く「子豚の丸焼き」が名物。 酒類も提供される。複数の個室や裏口が存在するためか密談目的で利用する商人や山師も多い。因みに「丸豚食堂」は客が勝手にそう呼んでいるだけで正式な店名ではない。

⑧白髪屋

丸豚食堂の裏路地に位置する小さな雑貨店。店主である隻腕で白髪の老婆は、市の行政官僚や犯罪者匠合に人脈を持ち、山師相手の周旋屋も兼業している。 

 

 

*1:1日8時間移動で徒歩2日、荷馬車で1日

*2:王都アレイルが1.6kmx1.2km規模

*3:市外に堀は存在しない

*4:行政区城門前

*5:ライカ市に戸籍を持たず、税金を支払っていない者

*6:領主館に併設

*7:衛兵による警備が常時実施されている。余程の緊急事態が起こらない限り山師に警備依頼は行われない

*8:山師に隊商からの細々とした依頼を斡旋

*9:シミ一つ無い敷布に包まれた天幕つきの寝具、西方北部様式の洗練された夕餐、清浄な湯で満たされた浴場が提供される

*10:30歳前後に見える店主を筆頭に腕利きの操兵鍛冶師4人と徒弟が在籍している

*11:市内でのあらゆる宗教の布教活動は禁止されている

*12:低位の負の生物の湧出が確認され、直ちに埋め戻される事になった。現在に至るまで大規模発掘は行われていない